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会社設立は税理士に頼むべき? 会社設立 税理士の全てのことメディア
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会社設立を税理士にセットで頼むと何が含まれる?設立支援0円の条件と総額の見方

公開 更新 約11分(6,336字) 会社設立は税理士に頼むべき?できること・費用・司法書士との違いの全てのことメディア 編集部 一次情報の確認日:2026年10月17日

会社設立を税理士にセットで頼むと何が含まれる?設立支援0円の条件と総額の見方

こんな場面で読んでいただく記事です

  • 「会社設立と顧問をセットで」「設立支援0円」という税理士事務所の案内を見て、ひと続きのパックの中で何が起きているのかを、契約の前に分解しておきたい方。
  • 会社設立を税理士にまとめて任せるか、登記は司法書士へ、税務は税理士へと分けて頼むか、あるいは自分で進めるかで迷い、どの形でも同じ物差しで比べられる考え方を探している方。
  • 当サイトは特定の事務所やサービスの料金を並べたり、順位を付けたりはしません。ここで扱うのは、セットや0円という案内の一般的な組み立てと、どの依頼先にも同じように使える確かめ方です。
  • 会社設立で税理士に頼めること・頼めないことの全体を先に確かめたい方は、会社設立と税理士の全体像(トップ)からお読みください。

会社設立の「税理士セット」には、誰の仕事が入っているのか

会社設立のセットの中で複数の専門家が分担していることを表したイラスト
セットの中でも、仕事ごとに担当する資格は分かれています。

会社設立と税理士の顧問をセットにした案内は、いまではかなり広く見かけます。窓口が税理士事務所でも、会社設立に必要な仕事を一つの資格で全部引き受けることはできません。セットの中身を理解するには、先にどの専門家が何を担えるかという線引きを見ておくのが近道です。

会社設立のセットに入りうる仕事を、どの資格が担当できるかで示した表

表のとおり、税理士が自分の資格で担当するのは、設立時の税務の相談と届出、そして設立後の記帳・決算・申告です。設立登記の申請書類の作成と申請の代理は、司法書士法3条1項と73条1項により司法書士(と弁護士)に限られます。税理士事務所のセットに登記が含まれているときは、事務所に所属する司法書士か、提携する司法書士が担当している、という組み立てです。

社会保険の新規適用や労働保険の手続きが入っているなら、そこは社会保険労務士の仕事です。許認可が要る業種なら、行政書士が加わります。セットという一つの箱の中で、複数の専門家がそれぞれの資格の範囲で分担している、と考えると全体がつかみやすくなります。

「税理士が登記まで全部やります」と読める案内には注意

税理士が報酬を受けて登記申請書類を作れば、司法書士法73条1項に反する行為になります。違反には同法78条1項で1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金が定められています。まっとうなセットであれば「登記は提携の司法書士が担当します」と説明があるはずなので、登記の担当者を必ず確かめてください。

出典司法書士法(e-Gov法令検索(デジタル庁)) 3条1項1号〜5号が業務、同条8項が他法律による制限、73条1項が非司法書士の禁止、78条1項が罰則(1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金)。

会社設立支援を税理士に頼むと、具体的に何をしてもらえるのか

税理士の会社設立支援で行う相談と届出を表したイラスト
設立支援の中身は、言葉ではなく作業の名前で確かめます。

「会社設立支援」という言葉に、法律上の決まった定義はありません。税理士事務所ごとに範囲の区切り方が違うので、言葉ではなく作業の名前で中身を確かめることになります。税理士の資格で担当できる部分に限ると、おおむね次のような仕事が会社設立支援の中心になります。

  • 設立前の税務の相談
    資本金の額、決算期、役員報酬の決め方など、設立後の税務に影響する事項の相談です。登記が終わってからでは変えにくいものもあります。
  • 法人設立届出書
    設立後に納税地の所轄税務署長へ出す届出です。都道府県・市町村への届出もあります。
  • 青色申告の承認申請書
    青色申告を選ぶときに出す申請で、提出の期限があります。
  • 給与支払事務所等の開設届出書
    役員報酬や給与を支払う事務所を開いたときに出す届出です。
  • 会計ソフトの準備と記帳の始め方
    帳簿のつけ方を決める段取りです。記帳の代行は、税理士法2条2項で税理士業務に付随して行えるとされている事務の一つです。
  • 会社設立の流れの中で税理士の会社設立支援が関わる場面を示した図

    こうして並べると、税理士の会社設立支援は登記の前と後に厚みがあることが分かります。設立の設計段階での相談と、会社が成立したあとの届出・記帳です。法人設立届出書は設立の日以後2か月以内に出すこととされているなど、届出には期限があるので、セットに含まれる届出はどれか、誰がいつ出すのかを最初に決めておくと安心です。

    出典No.5100 新設法人の届出書類(国税庁)

    「税理士の創業支援」は、会社設立の手続きより広い話

    税理士の創業支援が会社設立の手続きより広いことを表したイラスト
    創業支援は、会社設立の手続きの外側まで広がります。

    「税理士 創業支援」という言葉で探すと、会社設立のセットと並んで、創業期の資金や計画の相談をうたう案内が出てきます。ここでいう創業支援は、登記や届出といった会社設立の手続きよりも広い範囲を指していることが多いようです。

    • 創業融資の準備の相談事業計画や資金繰りの見通しを一緒に組み立てる、という相談です。日本政策金融公庫などの創業向けの融資や相談窓口を使う前段で関わることがあります。
    • 数字の見通しづくり売上や経費の見込みを、税金も含めた形で整理する手伝いです。
    • 公的な支援制度の情報市区町村の特定創業支援等事業のように、証明書を受けると会社設立の登録免許税が軽減される制度もあります(中小企業庁)。対象や手続きは自治体ごとに決まっています。
    • 設立後の相談相手立ち上げ直後に出てくる税務の疑問に、顧問として継続して答える体制です。

    創業支援の部分がセットに入っているのか、別料金なのか、それとも案内として触れているだけなのかは、依頼先によって違います。「創業支援も含めて」と言われたら、どの作業が含まれるのかを項目で聞く、という確かめ方は会社設立支援と同じです。融資の可否を税理士が約束できるものではない、という点も押さえておいてください。

    創業の相談は、公的な窓口でも受けられます

    商工会議所・商工会、よろず支援拠点、日本政策金融公庫の窓口など、創業の相談を受けている公的な機関もあります。税理士という専門家の創業支援を使うかどうかを決める前に、こうした窓口で全体像をつかんでおく、という順番もありえます。どれか一つが正解ということではありません。

    会社設立支援と創業支援の範囲の違いを並べた図

    出典創業支援(日本政策金融公庫) 創業融資と創業サポートデスク等の相談窓口

    設立支援「0円」の案内は、四つの問いに分けて読む

    設立支援0円の案内を四つの問いに分けて読むことを表したイラスト
    0円という一語を、四つの問いに分けて読みます。

    税理士事務所のセットでよく目にするのが「設立手数料0円」「設立支援0円」という表示です。後ろめたい仕掛けがあるわけではなく、会社設立の入口を無料にして、設立後の顧問契約でお付き合いを続けるという組み立てになっているのが一般的です。ただ、0円という言葉だけでは、何がかからないのかが分かりません。次の四つに分けると輪郭が出てきます。

    設立支援0円の案内を読むときに確かめる四つの問いを並べたチェックリスト

    ① 誰の報酬が0円なのか

    0円にできるのは、基本的に案内を出している事務所自身が受け取る報酬です。登記を担当する司法書士や、社会保険の届出を担当する社労士といった、ほかの専門家の報酬まで当然に0円になるわけではありません。「設立支援」の範囲が相談と届出だけなのか、定款や登記の段取りまで含むのかも、事務所ごとに違います。

    ② 登記の実費と司法書士の報酬

    登録免許税や定款認証の手数料は国や公証人に納めるもので、どの依頼先でも0円にはなりません。司法書士の報酬が0円の中に入っているのか、別に請求されるのかは、見積書で確かめるほかありません。

    「0円」のすぐそばにある条件の一文を先に読む

    無料や0円の表示は、条件とセットで読む言葉です。景品表示法の考え方からも、条件がある表示では条件が分かるように示されているはずなので、同じ画面のどこかにある「※」の文を先に探してください。「顧問契約を同時にお申し込みの場合」「登記の実費は別途」といった条件が書かれていることがよくあります。

    出典景品表示法(消費者庁) 「最安」「No.1」などの表示を扱うときの根拠。

    0円の前提になる税理士との顧問契約で、確かめておくこと

    設立支援0円の条件として税理士との顧問契約があることを表したイラスト
    0円の代わりに、どんな契約が続くのかを先に読みます。

    四つの問いのうち③が、セットのいちばん大事なところです。設立支援を0円にする条件は、多くの場合、会社設立と同じ時期に税理士との顧問契約を結ぶことです。顧問契約は、記帳・決算・申告・税務相談などを継続して依頼する契約で、会社設立の手続きとは別の契約として月額が発生します。

    設立支援0円の条件が顧問契約かどうかで、確かめる項目が分かれることを示した図

    最低契約期間が設けられているのは、0円にした設立支援の分を、その後の顧問料で回収する組み立てだからです。これ自体はごく普通の考え方ですが、途中で解約したときの扱いは依頼先によって違います。設立後に事業の形が変わることもありますから、解約の申し出の時期と方法、そのときに追加の請求があるかは、契約の前に聞いておいてください。

    顧問契約でこの専門家に頼めるのは、あくまで税理士法2条1項の税務代理・税務書類の作成・税務相談と、それに付随する記帳などの事務です。顧問の月額の中に社会保険の手続きが入っているように見えるときは、社労士が担当しているのかを確かめましょう。顧問契約の条件の細かな見方は、このカテゴリーの子記事で掘り下げています。

    税理士の顧問料には、公的な相場の統計がありません

    司法書士と行政書士には全国団体が公表する報酬の統計がありますが、税理士には顧問料の相場を示す公的な統計がありません。ですから「相場より高い・安い」を公的な数字で判断することはできず、範囲をそろえた見積もりを複数並べるのが現実的なやり方になります。

    出典税理士法(e-Gov法令検索(デジタル庁)) 2条1項が業務(1号税務代理・2号税務書類の作成・3号税務相談)、3条1項4号が公認会計士の資格、51条が弁護士の通知、52条が業務の制限、59条1項が罰則(2年以下の拘禁刑又は1…

    セットでも動かないお金|実費と報酬を分けて考える

    セットでも変わらない実費と、依頼先で変わる報酬を表したイラスト
    実費はどこに頼んでも同じ。比べるのは報酬の側です。

    会社設立の費用は、実費(法定費用)と報酬に分かれます。そして実費は、税理士のセットに頼んでも、司法書士に個別に頼んでも、自分で手続きしても同じ額です。セットの金額を読むときは、まずこの二つを切り分けます。

    会社設立の費用が、セットでも変わらない実費と、依頼先で変わる報酬に分かれることを示した図

    定款認証手数料は、日本公証人連合会の案内のとおり2024年12月1日に改定されています。紙の定款に貼る4万円の収入印紙は電子定款なら不要で、専門家に頼むと電子定款で作るのが普通、という点は報酬の側の利点として語られることがあります。

    報酬の側については、司法書士に会社設立の登記を頼んだときの参考になる統計があります。日本司法書士会連合会の報酬アンケート(2024年3月実施)で、発起人2名・資本金500万円の株式会社の発起設立について、定款・議事録などの書類作成、定款認証手続と登記申請の代理をした場合という設例に対し、有効回答932件で平均107,887円でした。前提が変われば金額も変わりますが、セットが0円でも登記の部分には一定の報酬が生じうることの目安にはなります。

    費用の試算表は、当サイトでは作っていません

    会社設立の費用は、会社の形、資本金の額、依頼する範囲で変わります。当サイトは依頼先の役割を解説するもので、費用の内訳表やシミュレーションは扱っていません。具体的な金額は、見積もりを取って依頼先の専門家に確かめてください。

    出典会社の定款手数料の改定(日本公証人連合会) 令和6年11月22日公布・同年12月1日施行。資本金100万円未満で3条件を満たす場合1万5,000円。

    セットと個別の依頼は、期間と範囲をそろえた総額で比べる

    セットと個別の依頼を期間と範囲をそろえて比べることを表したイラスト
    期間と範囲をそろえてから、総額を並べます。

    最後の④が総額です。会社設立の依頼の形は、大きく分けると三つあります。税理士のセットに頼む、登記は司法書士・税務は税理士と分けて頼む、そして自分で手続きを進める。どれが得かは、期間と範囲をそろえないと判断できません。

    • 期間をそろえる設立の月だけで比べず、1年あるいは最低契約期間を区切りにします。セットは設立時が安く、その後に月額が続く形になりやすいためです。
    • 範囲をそろえる記帳を任せるのか、自分で入力するのか。決算・年末調整は入るのか。範囲が違えば、金額が違うのは当たり前です。
    • 実費は外して見る登録免許税などはどの形でも同じなので、外して見ると報酬の差だけが残ります。
    • 登記の報酬を入れ忘れないセットが0円でも、司法書士の報酬が別に生じることがあります。
    税理士にセットで頼む形と、資格ごとに分けて頼む形を観点ごとに並べた図

    設立後の記帳と申告をはじめから任せるつもりなら、セットの形は無理のない選択になりえます。反対に、しばらくは自分で記帳し、決算だけ税理士に頼みたいなら、分けて頼むほうが合うかもしれません。会社設立の時点で、設立後にどこまで依頼するかの見通しを持っておくと、比べ方が定まります。総額の比べ方そのものは、このカテゴリーの子記事で詳しく扱っています。

    出典司法書士の報酬(日本司法書士会連合会) 2024年(令和6年)3月実施の報酬アンケート。会社設立登記の設例は発起人2名・資本金500万円の株式会社の発起設立で、定款認証手続と登記申請の代理を含む。有効回答932/平均10…

    まとめ|会社設立の税理士セットは、中身と条件で選ぶ

    会社設立を税理士にセットで頼む前に確かめることのまとめを表したイラスト
    誰が何を担い、何が0円で、何が続くのかを並べてから決めます。

    会社設立を税理士にセットで頼むときに押さえておきたいことを、短くまとめます。

    • セットの中は分担制税理士が担うのは税務の相談・届出・記帳・申告。登記は司法書士、社会保険は社労士、許認可は行政書士が担当します。
    • 会社設立支援は作業の名前で確かめる設立前の税務の相談、法人設立届出書、青色申告の承認申請など、どれが入っているかを項目で聞きます。
    • 創業支援は範囲が広い資金計画や融資準備の相談まで含むことがあります。含まれるのか別料金かを確かめます。
    • 0円は四つに分けて読む誰の報酬か、登記の実費と司法書士の報酬、顧問契約の条件、総額。
    • 実費はどこでも同じ登録免許税・定款認証手数料などは、セットでも自分で手続きしても変わりません。
    • 総額は期間と範囲をそろえて設立の一点ではなく、最低契約期間を通した合計で比べます。

    依頼先が税理士かどうかは、名簿で確かめられます

    セットの窓口になっている事務所に税理士が登録されているかは、日本税理士会連合会の税理士情報検索サイトで引けます。登記を担当する専門家である司法書士についても、日本司法書士会連合会の司法書士検索があります。どちらも特定の依頼先を勧める仕組みではなく、誰を選ぶ場合にも使える確認の手段です。

    会社設立をセットで頼むか、分けて頼むか、自分で進めるか。決めるのはご自身です。見積もりが妥当かどうか、どの形が合うかといった個別の判断は当サイトでは行っていませんので、税理士や司法書士に直接おたずねください。制度と統計は改められることがあり、この記事の内容は2026年10月17日時点で確認したものです。

    出典No.9203 税理士制度について(国税庁) Shift_JIS 配信。

    セットを選ぶかどうかは、中身を見てからで間に合います

    会社設立を税理士にセットで頼む形は、窓口が一つで済み、設立の時点で出ていくお金も抑えやすい、という分かりやすい良さがあります。設立後の記帳と申告を最初から誰かに任せたいと考えている方には、自然な選び方でしょう。

    ただ、セットという言葉の中身は依頼先ごとに違います。誰の報酬が0円なのか、登記の実費と司法書士の報酬は別か、顧問契約の月額と最低期間と解約の条件はどうか、総額でいくらか。この四つを書面で並べてから決めても、遅すぎることはありません。

    そして、セットを選ばないことも立派な選択肢です。登記は司法書士に、決算だけ税理士に、あるいは会社設立は自分で進めて記帳も会計ソフトで、という会社もたくさんあります。どれが合うかは事業の形で変わりますので、個別の判断は税理士や司法書士など各分野の専門家にご相談ください。

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